- おしりのしこりが痛い…座ったり、
押したりすると痛い方へ - おしりや肛門にできるしこり…
がんの可能性はある? - お尻のしこりで病院を受診するべき
タイミングとは? - おしりのしこりができる可能性のある病気・疾患
- お尻にしこりができたときの応急処置と注意点
おしりのしこりが痛い…
座ったり、押したりすると
痛い方へ
おしりを触った時、椅子に座った時などに「しこり」を感じたり、痛みがあるという場合には、お早目に当院にご相談ください。
考えられる病気としては、いぼ痔、肛門周囲膿瘍、粉瘤、脂肪腫、毛嚢炎などが挙げられます。当院では肛門外科にも対応し、痔や肛門周囲膿瘍を含め、診断・治療を行っております。
痛みがないしこり
脂肪腫や石灰化上皮腫、脂漏性角化症などが疑われます。放置していると、だんだんと大きくなることがあります。
痛みのあるしこり・押すと
痛い
粉瘤や毛嚢炎、いぼ痔、肛門周囲膿瘍などが疑われます。粉瘤は押すと潰れ、炎症の原因となるため、できるだけ触らないまま受診してください。
かゆみのあるしこり
湿疹、虫刺されなどが考えられます。かゆみから引っかくと、二次感染を起こす可能性があります。かゆみを止めるお薬も処方いたしますので、お気軽にご相談ください。いぼ痔、肛門周囲膿瘍の症状として、かゆみが出ることもあります。
赤いしこり
ニキビ、湿疹、肛門周囲膿瘍、血種などが考えられます。
熱感のあるしこり
しこりが熱を持っているように感じられる場合には、粉瘤、毛嚢炎、肛門周囲膿瘍などを疑います。
おしりや肛門にできるしこり…がんの可能性はある?
おしりや肛門にできたしこりが、がんであるとういケースもあります。
がんの場合、痛み、腫れ、出血などを伴うこともあります。一方でほとんど症状が見られないということもありますので、気になった場合には、自己判断せず必ず受診してください。
お尻のしこりで病院を
受診するべきタイミングとは?
お尻のしこりは、がんを除き、基本的に命の危険を伴うような病気ではありません。ただ、座るたびに気になりますし、痛みなど他の症状がある場合には、日常生活に支障をきたします。
特に以下のような場合には、様子見はせず、お早目にご相談ください。
- 痛み、かゆみ、熱感を伴うしこり
- 赤く腫れたしこり
- だんだんと大きくなるしこり
- しこりから膿が出てきた
- しこりを潰してしまった
繰り返ししこりを圧迫したり、刺激が加わることで、悪化し治りが遅くなるということもあります。
おしりのしこりができる
可能性のある病気・疾患
おしりにしこりがある場合、主に以下のような病気を疑います。
いぼ痔(内痔核・外痔核)
肛門周囲にできる、いぼ状のできものです。歯状線の内側の粘膜にできるものを「内痔核」、外側の皮膚にできるものを「外痔核」と言います。痛みやかゆみ、出血、熱感などの症状を伴います。
肛門周囲腫瘍
歯状線の内側にある肛門陰窩で感染・炎症が起こり、膿が溜まる病気です。肛門周囲の腫れ、しこり、痛み、膿、熱感、発熱などの症状を伴います。放置していると、あな痔へと進行します。
粉瘤
皮膚の下に生じた袋状の構造物に皮脂が溜まり、盛り上がります。放置していると、次第に大きくなります。強く押した場合などには潰れてしまい、中から膿が出てきます。治りが遅くなったり、跡が残ったりするため、潰れる前に受診してください。
毛嚢炎(毛包炎)
毛穴に入った細菌によって、感染・炎症が起こる病気です。自然治癒することもありますが、お尻は圧迫されやすい部位ですので、受診することをおすすめします。必要に応じて、抗菌薬を使用します。
脂肪腫
脂肪細胞の増殖によってできるしこりです。粉瘤のように潰れることはありませんが、放置していると大きくなることがあります。粉瘤とよく似た見た目をしており、正確に診断・治療する必要があります。
お尻にしこりができたときの
応急処置と注意点
痛み・かゆみ・熱感などに対しては、保冷剤をタオルで包んで当て、冷やすことで症状の軽減が可能です。痛みが強い場合には、市販の痛み止めを飲んでくださっても構いません。
ただし、これらはあくまで応急的な対症療法です。原因を調べ、根本的な治療を行うため、その後必ず受診するようにしてください。
